与野キリスト教会

21世紀、日本という物質的に恵まれた国に住む私達の生活は、百年前とは比較にならないほど、豊かで便利になりました。しかし様々なニュースを耳にする度に、将来に不安を感じている人々が大勢います。その不安をどこにもっていけばよいかわからず、そのような中で、日々不安と戦っているのが現状ではないでしょうか。

この地上の中には安全な場所はありません。そして、この地上のものは、私達の不安や恐れを取り去ることはできないでしょう。なぜなら、地上のものは移り変わってしまうからです。最後まで私達の身の安全を保証してくれるものなど、どこに行っても、どこを探しても見つけることはできません。しかし、聖書の中にその答えを見出すことができます。私達が、この地上のものに頼む人生から、神により頼む人生に変わるときに、どのような状況にあろうとも、そこで自分の心が恐れや不安に打ち震えることはないのです。なぜなら、私達の肉体は一時的なものであり、この地上の人生をどのような状態で過ごすかが最も大事なことではなく、永遠をどのように過ごすかが最も大事なことなのではないでしょうか。イエス・キリストを私達の救い主として心に迎え入れるときに与えられる、神との永遠の交わりは、私達の心をいつも平安で満たしてくださるのです。

宗教改革者のマルチン・ルターは、激動の時代の中で、時の宗教的勢力に反抗して立ち上がり、人々を聖書の恵みへと導きました。彼は帝国議会で審問を受けながら、一歩もひるむことなく「我ここに立つ」と神の恵みを証したのです。彼が作った賛美歌から彼の信仰を知ることができます。

いかに強くとも、いかでか頼まん
やがては朽つべき、人の力を
われと共に戦い給う　イエス君こそ
万軍の主なる　あまつ大神
暗きの力の　よし防ぐとも
主の御言葉こそ　進みに進め
我が命も我が宝も　取らば取りね
神の国は　なおわれにあり
（賛美歌268番2,4節）

彼の生涯は波乱と苦悩に満ちていましたが、いつも神のみを頼りとして、神の国に生きるものであったのです。

皆様は何により頼んで生きていますが。神により頼むならば、恐れから解放され、どのような状況の中にあっても、豊かな神の国の中を生きることができるのです。