「それからイエスは百卒長に「行け、あなたの信じたとおりになるように」と言われた。すると、ちょうどその時に、僕はいやされた。 マタイ8:13
様々なキリストの奇跡を観察するときに、告白を重んじていることがわかります。当然の如くに、キリストは人々の必要が会った瞬間にわかったはずです。しかし、奇跡の度に、敢えて人々に聞いていく姿を聖書は記しています。そして奇跡をなされた多くの場合に、言葉をお使いになられました。天地創造の時に神が言葉をかけたときに創造のわざが起こったように、キリストの奇跡も言葉によるものだったと言うことができるのではないかと思うのです。キリストのもとに来たこの百卒長は、言葉の持つ力を十分に知っている人でした。彼は、権威ある者が語る言葉がその通りになることを知っていたのです。
語る言葉には大きな力があります。スポーツ選手やビジネスマンは、自分の目標に対して前向きな宣言を毎日毎日繰り返し、気持ちを高めていきますし、肯定的な言葉を語り続けていると、いつの間にか顔には笑顔ができ、気持ちも励まされてきます。これが否定的な言葉を使っていくと逆の結果になってしまいます。普段何気なく色々な言葉を使いますが、その言葉の力をあまり意識していないのではないかと思うのです。私たちの口は、主を誉め称え、信仰を宣言し人々を励まし慰めるために与えられた器官です。しかし振り返ってみたときに、どれだけ逆の言葉を使っているものでしょうか。
ではどのようにしたら、常に建設的で肯定的な言葉を使い続けることができるのでしょうか。実に多くの事柄を考えることができると思いますが、まず何よりも大事なことは祈ることです。肯定的な言葉を語れない自分自身を認め、そのあるがままの所から神に祈ることです。「父なる神様、私は自分の言葉を管理できない弱いものです。しかしその弱さを全部ご存知の上で、私のためにイエス様が十字架でその罪を、弱さを全部担ってくださったことを感謝します。私の中におられる聖霊なる神が、肯定的な言葉を語ることを助けてくださることを信じ感謝します」と祈るのです。私たちは信仰者として自分の頑張りに別れを告げ、神の働きを歓迎するのです。
数年前、信仰の先輩が「私は寝ている時でも祈っています」という言葉を聞いて、その秘訣を尋ねた所、「私は寝る前に、イエス様、今晩も眠りにつきますが、寝ている時でもあなたに祈ることができるように助けて下さい。そうして下さることを信じます。と祈ります。だからその通りに主がして下さると信じています。」と教えて下さいました。信仰の告白には大きな力があるのです。
人間には弱さがあります。しかしその弱さの中に働いて下さる神を信頼し、信仰に根差した力ある命の言葉を告白して、歩ませていただきましょう。