与野キリスト教会

第２３回「聖書の植物 (3)」

今月も、聖書に登場する植物についてご紹介したいと思います。

いちじく桑

「（ザアカイは）それでイエスを見るために、前の方に走って行って、いちじく桑の木に登った。そこを通られるところだったからである。」(ルカ19：4)

いちじく桑は、いちじくの仲間ですが､華奢な木ではなく、ザアカイが登ったのもうなずけるたいへんがっちりとした木です。現在でもエリコの近くに、ザアカイが登ったと伝えられる大きないちじく桑が保存されています。湿気に強い木材として広く用いられ、いちじくよりは味の劣る実をならせ、その実は、貧しい人々に消費されました。また､常緑樹で､大木になるので､木陰を提供するために、道端に植えられることもありました。アモスが預言者としての召命を受ける前には、このいちじく桑を栽培する農夫として働いていました。(アモス7:14)
c.f. いちじく桑が登場する他の聖書個所:�T列王10:27、�T歴代27:28、�U歴代1:15、9:27、イザヤ9:10、詩篇78:47

れだまの木

「自分は一日の道のりほど荒野にはいって行ってれだまの木の下に座し、自分の死を求めて言った、『主よ、もはや、じゅうぶんです。今わたしの命を取ってください。わたしは先祖にまさる者ではありません』。彼はれだまの木の下に伏して眠ったが、天の使が彼にさわり、『起きて食べなさい』と言ったので、」(�T列王19:4,5)

バアルとの対決の後、心身ともに疲れきってしまったエレミヤが休んだのはこのれだまの木の下でした。れだまの木は丈が高く、丈夫で、イスラエルの荒野やアラビア砂漠のようなやせた砂がちな土壌や岩がちな丘でも育ち、道行く人に貴重な良い日陰を提供しました。また、薪としても用いられました。