与野キリスト教会

「隣の芝生は青い」は、よく知られた言葉ですが、私達は無意識の内に、自分に与えられた良いものよりも、人が持っているものの方が優れていると思ってしまいがちです。しかし、自分に与えられているものの素晴らしさに目が開かれていく時に、その人の人生は変えられていきます。

私達は誰一人例外なく、神様から命という素晴らしいものをいただき、この地上に生まれてきます。そして、他にも神様からたくさんの良きものを与えられます。環境もそうですし、家族もそうです。五体満足ということも立派な恵みです。その上で何か出来ることがあるとするなら、それはこの上ない恵みです。数えればキリの無いほど、多くの豊かさを誰もが持っているわけです。その恵みを見出し、数えていったら、毎日の生活がどんなにか豊かになることでしょうか。

スウェーデン人ゴスペル歌手のレーナマリヤさんは、正にご自分の豊かさに目が開かれている人です。彼女は生まれた時から両手がありません。足は短い足が１本だけあります。そのような重度の障害をお持ちなのにも関わらず、新聞のインタビューにこのように答えています。「私は今まで一度も、自分の体のハンディキャップによって落ち込んだり、悩んだりしたことはありません。神様は何か特別な計画を持って、私をこのように作られたのだと思います。それに神様は、私にたくさんの良き物を与えて下さいました。素晴らしい家族、たくさんの友人、パラリンピック出場や、国の内外の旅行、そして歌うこと。どこにいても神様の御手の中にあることを感じ、本当に幸せです。」お母さんもこのように答えています。「娘は自分のハンディキャップのゆえに、落ち込んだり悲しんだりしたことは一度もありません。これは断言できます。ただ、時々は不便だと感じることはあるとは思いますが。ですから私達の方こそ、こういう子の親として神様から選ばれたことを感謝すべきだと思っています。事実、私達は心から喜んで神様に感謝しています。神様は私達一人一人を、何か特別な目的を持って作ってくださったと信じています。レーナのためにも、神様は大きな計画を持っていると思います。これまでレーナが多くの人々から必要とされているということを知らされる機会を何度も見てきました。レーナと出会った人々がレーナを通して、新しい生き方と力をいただいたという素晴らしい証を何度聞いたことでしょう。娘の人生に起こった驚くべきことのゆえに、ただただ神様に感謝しています。」

彼女は、１９９８年の長野冬季五輪に来日し、テレビ朝日のニュースステーションにゲスト出演しました。笑顔に輝く彼女に、当時のＭＣであった久米宏氏が「なぜあなたはこんなにも幸せなのですか」と尋ねると、「ええ、イエス様が私と共におられますから」と答えておられました。彼女はイエスキリストの信仰の故に自分を愛し、豊かさを見出しているのです。

私達にはたくさんの神からの恵みが与えられています。それらをいつも心にとめ、感謝を持って歩ませていただきましょう。