わたしはもう、あなたがたを僕とは呼ばない。僕は主人のしていることを知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼んだ。わたしの父から聞いたことを皆、あなたがたに知らせたからである。 ヨハネ１５：１５
皆さんが友人に望むことはどのようなことでしょうか。話を聞いて自分の気持ちを理解してくれたり、様々なことを分かち合ったり、等々。親しい友人は、豊かな人生を生きる上で無くてはならない存在です。
聖書では、イエスキリストと私達の関係は友と記しています。イエスキリストが私達に対して、人格的な関係を願っておられるということです。世界中に様々な宗教があり、そこには多くの指導者達がおられますが、信じる者達と親しい友人関係を持とうと考えている人々は少ないと思います。なぜなら、殆どの宗教が、人々を自分達の目的のために使おうと考えるからです。しかし、イエスキリストは、信じる者達を友と呼ばれます。そこには親しい関係を望み、いつも信じる者達を支え、励ましたいという神の願いがあるからです。
讃美歌「いつくしみ深き」。これは世界でもっとも親しまれている讃美歌でしょう。 この詩の作者は、ジョセフ・スクライヴィンで、アイルランドの裕福な家に生まれた人です。大学を卒業し、明日は幸せな結婚式という日に、彼の婚約者が突然、溺死したのです。 この出来事で深い心の傷を負った彼は、カナダに移り、教師として働き始めます。
そこで再び彼に春が訪れます。イライザという女性と出会い婚約したのです。ところがその婚約者が結核にかかり、亡くなってしまったのです。彼の絶望感はどれほどだったでしょうか。愛する者を２度も続けて失い、孤独と将来に何の希望も見出せない状況の中で、彼にできること、それはただキリストに自分の心の苦しみを祈ることでした。しかし、そんな悲しみの中で、彼はそんな自分の気持ちを理解し、ずっと共にいて下さるキリストに出会い、平安と慰めが与えられたのです。そして彼は、息子の二度までの悲劇に心を痛めている故郷のお母さんを慰めるために、今の自分の心境を詩に記し、母親宛に郵送しました。それが、「いつくしみ深き」だったのです。
原曲の一節です。
「なんとすばらしい友でしょうか、 主イエスが私たちのすべての罪と悩みを負ってくださるとは！なんという特権でしょうか、 すべてを神に祈ることができるのは！ しかし、なんとしばしば私たちは平安を 受けそこない、無駄に心を痛めるのでしょうか。 全てのことを神に告げる祈りをしないからです」
イエスキリストは、私達の真の友となって下さる方です。この方に全てをお委ねして歩ませていただきましょう。