主に感謝せよ、主は恵みふかく、そのいつくしみはとこしえに絶えることがない。 詩篇１３６：１
今年は、教会にとっても激動の年であり、同時に世界中でも、日本でも激動の年であったようです。世界が米国発のサブプライムローンに端を発した経済危機に揺れ動き、原油高、円高、食の安全等様々な問題が家計を直撃しました。多くの人々が将来に対する不安を抱えています。問題をあげたらきりがないのが今の日本の現状です。
信仰者の生き方は、どのような中にあっても、神に目を向け、神に感謝をすることです。それは、大変な現実から目をそらす事ではありません。その現実を直視し、しかしその中に働いて下さる神の働きに信頼し、その状況の中に与えられた神の恵みを感謝して歩むことです。あまりにも状況が悪すぎて感謝が見つからない、感謝をする気力すら無いということもあるかもしれません。しかし、愛の神が存在し、私達の人生を導いていてくれることを信じていくということは、必ずどのような中にあっても、神は私達に良いものを与えて下さっているということを信じることでもあります。だからこそ感謝する事は、感謝をしようと意識をすれば、必ず見つかります。今日も生かされていること、食事が食べられること、休む場所が与えられていること、目が見えること、耳が聞こえること、信仰が与えられていること、数えていったらきりが無いほどです。どんな小さなことでも感謝をしていけば、その心構えが習慣となり、容易に感謝を見出せるようになるでしょう。そして、その習慣は、あなたの人生に素晴らしい影響を与えてくれるのです。
宮脇誠作君は、小学校２年生の時に難病の筋ジストロフィーと診断されました。原因不明、治療法も無いこの病気は全身の筋肉が成長と共に動かなくなり、最後は心臓を動かす筋肉が停止してしまう大変な病気です。彼はその十数年後に召されていきますが、その１年前に次のような文を書きました。
「筋ジストロフィーからは、多くのものを得ることが出来ました。両親を始めとし、多くの人達が私を支えて下さり、その暖かい心に触れることが出来ました。思うように動けない体で過ごしているお陰なのか、忍耐力もずいぶん備わってきたように思いますし、できる限り笑顔で明るく過ごせるようになりました。」
大変な難病からでさえ、良きものを得ていった彼の心の豊かさを感じさせられます。感謝は探せば必ず見出すことができるのです。
神はどのような状況の中にも、私達に感謝できる恵みを与えて下さっています。神が与えて下さる宝探しの達人として、神が与えて下さっている良いものをしっかりと見出し、神に感謝を捧げる歩みをさせていただきましょう。