与野キリスト教会

私は物忘れが激しく、どこに物を置いたのかわからなくなることが多々あります。その度に探のために多くの時間を費やし、もう絶対に忘れないようにしようと決意するのですが、決意も空しくたやすく忘れてしまいます。人間の脳の力には限界があります。全てのことを覚えていたら、大変なことになりますし、必要なものを覚えておき、適度に忘れることも必要なのだと思います。

聖書が私達に語る神の愛は、女が自分の産んだ赤ちゃんを忘れたとしても、私は忘れることはないと記されていますが、実際に、自分の子供を忘れる親はほとんどありません。人間の世界でもそうなのだから、ましてや全てにおいて完璧な神が、私達の事を忘れることはありえないのです。よく、試練の中や苦しい時に、神は私のことを忘れてしまったから助けてくれないのではと思うときがあるかもしれません。しかしそれは、私達の成長のために、将来受ける祝福のために必要な時なのです。神は私達の事をいつも気にかけ、最善をなそうとして下さっているのです。

作者不明の次のような詩があります。

「もし神が忘れたら」

神がこの世界を忘れたら
たった一日でも忘れたら
太陽を照らすのを忘れたら
夜を昼に変えるのを忘れたら
花を咲かすのを忘れ
小鳥や蜂たちを忘れたら
木々に新鮮な南風を吹かせるのを忘れ
雨を降らすのを忘れたら
子どもたちに遊び声を与えるのを忘れたら
そして、痛みを和らげるのを忘れたら
いったいこの世界は、
わたしたちは、
どうなるのだろう
もし神がたった一日でも忘れたとしたら。

神が私達のことを忘れてしまったら大変なことになります。誰も自分の心臓を自分の意志で動かし続けることはできません。私達は自分で生きているのではなく、生かされています。私達が今、この時心臓が動き生きているということが、神が私達と共にいて、私達のことを気にかけ、最善に導き、生かして下さっているという証でもあるのです。

この神に生かされ、支えられ、愛されていることを人生の土台とし、豊かな歩みを深めてまいりましょう。