求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば、見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。すべて求める者は得、捜す者は見いだし、門をたたく者はあけてもらえるからである。 マタイ７：７．８
先日教会にいらして下さった方が、「この教会に入った時に、積み上げられた祈りを感じたと話してくださいました。教会の先輩の方々の祈りによって、この教会が今日まで守られてきたのだと思います。
人間の力には、必ず限界があります。その人の能力、持ち物、経験以上の事はできないからです。限界という壁にぶつかった時に、多くの人々は、これは自分には無理なことだと言ってあきらめてしまうでしょう。しかし、信仰者には祈りという大きな力が与えられています。私達には不可能なことであったとしても、神の御心であるならば、それは必ず道が開けていくのです。ですから私達はあきらめる必要はありません。神の御心だと確信したなら、どこまでもどこまでも祈り求めていく時に、神様は奇跡としか言いようのない大きな御業をあらわして下さるのです。
先月２月２５日、第１７代韓国大統領に就任した李明博（イミョンパク）氏は熱心なクリスチャンです。彼の生い立ちは、本当に極貧の中で育ちました。両親と５人の兄弟の計７人が、貧しい人々が共同で使う空き寺で、身長程度の高さの段ボールで仕切りをしたわずか一間の「部屋」に暮らしていました。隣の「部屋」に住むこじきの家庭でさえ「自分たちよりはるかに良い生活をしていると思っていました」というほどであったそうです。
そんな李大統領の母親は熱心なクリスチャンでした。夜明けの４時になると、まだ祈りの内容も理解できない末の息子も起こし、皆を祈りの姿勢にさせてから祈りました。この祈りを一日も欠かしたことがなかったそうです。李大統領は２０年間、ずっとこの母親の祈りを聞いて育ち、祈りを聞いて下さる神の真実に出会って行かれたそうです。
李大統領はソウル市長時代に出版した冊子の中で、「神様の摂理は、人間には分からないものです。私は、世が与える苦痛がどんなに苦しいものであったとしても、神様が私たちに大きな試練を与えてくださる時、その試練を感謝の心で生きるなら、神様が必ず試練にまさる大きな祝福を下さると信じます」、「神様が私に多くの困難や苦しみを乗り越えさせて、市長という役割を下さったのは、神様からの召命があるからだと思います」、と証しています。李大統領の信仰の土台は、どのような中でもあきらめずに、祈り続けるお母さんの姿にあったのです。
私達一人一人の力は弱いものかもしれません。しかし私達には神が与えて下さった祈りという大きな力があるのです。主の約束を信じ、祈り求めてまいりましょう。