だれも、新しいぶどう酒を古い皮袋に入れはしない。もしそんなことをしたら、その皮袋は張り裂け、酒は流れ出るし、皮袋もむだになる。だから、新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れるべきである。そうすれば両方とも長もちがするであろう」。 マタイ９：１７
引越をするときに、信じられないぐらいのゴミが出るという話をよく聞きます。いつか使うのではという気持ちもさることながら、自分の持ち物への執着心なのだと思いますが、古い物を捨てなければ新しい物を生かすことはできません。
人生も同じです。秋に木々がおしげもなく生い茂った葉を全て落とすことによって春に新しい葉をつけるように、古い物を捨てなければ新しい物をいただくことはできないのです。上記の御言葉は、私達が新しい者とさせられるための重要な真理を表しています。それは、新しいぶどう酒を入れる皮袋は新しいものでなければならないということです。古いままの皮袋では、新しいぶどう酒の発酵作用によって皮袋がはり裂け、せっかくの新しいぶどう酒が無駄になってしまうというわけです。ぶどう酒は福音です。キリストの命がけの愛という大きな大きな祝福をいただいた者として、私達自身が新しい器へと変えられる必要があるのです。
ではどのようにして、私達が新しい器へと変えられていくのでしょうか。それは聖霊の働きです。キリストの弟子達が変えられた時、それは、神の霊、つまり聖霊に触れられた時でした。キリストの復活を見、その後４０日間行動を共にした弟子達でしたが、その弟子達にできたことは集まって祈ることだけでした。しかし祈り求めた聖霊が彼らに触れた時、彼らは全く変えられてしまったのです。ユダヤ人を恐れて外に出ることができなかった彼らは、大胆にキリストを宣べ伝える者へと変えられていったのです。つまり福音を知性で知る者から、新しい皮袋として福音を生きる者へと変えられたのです。私達も新しい皮袋へと変えられていくためには、自分の力や意志ではできません。ただ神の霊である聖霊に触れられなければならないのです。そのためには、キリストの弟子達がそうであったように、求め続けることが必要なのです。
神は一人一人の人生にご計画をお持ちになられます。それは新しく作りかえられるということです。否定的な思いに捕らわれていた古い自分から、自分の願いが実現されていくことを求めた古い自分から、過去の苦い思いに捕らわれた自分から解放され、新しい自分自身へと刷新されるのが神の願いなのです。今年も主によって新しくされるためにも、聖霊を求め、聖霊に満たされて歩ませていただきましょう。